JCMNメールニュース2008.6.11

ゲアリー・スキナー師 セミナー「地域の問題は教会の問題」
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 2008年5月21日と24日、名古屋と横浜に於いて、ウガンダにあるカンパラ教会の主任牧師 ゲアリー・スキナー師をお招きして『ゲアリー・スキナー師セミナー 〜地域の問題は教会の責任〜』が開催されました。名古屋セミナーは、ウィルあいち(愛知県女性総合センター)を会場に約40名、横浜セミナーは、本郷台キリスト教会を会場に約90名がそれぞれ参加しました。


 今回のセミナーは、2005年6月に同じくJCMN主催で開催された『ビジョン・カンファランス』(ボブ・モフィット師、ダロー・ミラー師)のフォローアップセミナーとして企画されたもので、教会が伝道するだけでなく、地域・隣人のニーズに神の愛を持って仕えていくことも神から与えらた役割であること(=ホーリスティックミニストリー)について学びました。
 前回のビジョン・カンファランスがホーリスティックミニストリーの理論と世界観を学ぶ機会であったのに対し、今回のセミナーはビジョンカンファランスで学んだことを実践しておられるゲアリー師から、教会の持つべきスピリットとビジョンを学ぶ素晴らしい機会となりました。ビジョンカンファランスに参加されていない方も大勢いらっしゃいましたが、ゲアリー師自身の証しと教会についての原則的で実践的なメッセージから多くの事を教えられました。



■ホーリスティックミニストリーの土台になるもの
 第一セッションの冒頭にゲアリー師は、「私は、世界の様々な場所で語る機会が与えられていますが、今、神様は教会に何かをしようとしていると感じます。教会が、ホーリスティックミニストリーについて理解し始めていると感じます。私たちが伝えるメッセージは決して変わる事がありませんが、その方法は変わっていかなければなりません。」と語り、続けて自身とカンパラ教会が、開拓期以来どのような変遷を経て現在の働きに導かれてきたのか。特に、どのようにセル教会に導かれ、どのようなビジョンを持ち、実際に移行してきたのかを説明した。

 その後、「私は、ホーリスティックミニストリーについて語るために来ましたが、それを理解する為には、どうしても、今、私がお話しした土台を説明する必要がありました。私は、ホーリスティックミニストリーを実践するのに、もっとも良い教会はセル教会であると信じています。」と語り、ホーリスティックミニストリーの土台になるものは、”メンバーに権威分与がなされ、従来と違う事に取組んでいける教会”、そして、”ビジョンを持ったリーダーがいて、それが教会に浸透・伝達されて実践される教会”であると語り、そのような教会が神様がホーリスティックミニストリーに用いることの出来る教会であるとした。

 そして、教会全体に浸透し実践してきたカンパラ教会のビジョンを紹介し、そこに込められている意味と教会観について説明して、第一セッションを終えた。



■”ホーリスティック”であるとは?
 第二セッションでは、まずホーリスティックミニストリーの理論が説明された。ゲアリー師は、「私は、以前は教会を建て上げる為に福音を述べ伝えてきました。それは、今でも間違っていないと思います。しかし、ある時からそのビジョンがあまりにも小さいものであることを感じるようになりました。」と語り、神は個人・地域教会の目線からだけではなく、地域・国・世界という視点から見ておられ、それらに対する大きな普遍的なご計画・ビジョンを持っておられることを聖書から語り、さらに、その普遍的な神のご計画を実現する為に神が教会を用られるという、見落とされてきた”教会の役割”を説明した。

 ゲアリー師は、教会の関心があまりにも霊的であり、”霊的なもの”と”世俗的なもの”を分けてきた傾向があることを指摘した上で、神の関心は人々が生活の中の”霊的な活動”だけではなく、生活の全ての面において”神とどのような関係を持っているのか”であると語った。そして、家庭、宗教、教育、仕事、政治、娯楽、メディアなど生活の全ての面における神の意図しておられる地域社会の姿について多くの事例を挙げて説明した。

 続けて、 「私たち教会は、人々に『罪を悔い改めなければいけない』『永遠の滅びに行くことになりますよ』とメッセージを語ります。確かにそれは真実です。しかし、それを語る事で彼らを導く事はできません。イエスは、律法学者に対してはそのように語りましたが、売春婦、取税人、罪人に対しては彼らの生活に触れ、共に食事をしました。『あなたの神を愛し、あなたの隣人をあなた自身のように愛しなさい』。 これが、ホーリスティックということです。」と語り、教会が伝えるメッセージは決して変えずに、その在り方と方法を作り変えなければならないとチャレンジした。

 ヘブル語のシャローム(=平和)という言葉には、「全ての事が良い状態」という意味があり、その全てとは経済、人間関係、家庭、社会を含む全てが良い状態であるという事を説明し、ゲアリー師のビジョンはこのシャロームであり、教会を立て上げるのではなく地域社会・国を建て上げる事であると語った。



■キリスト教を通してなされること
 ゲアリー師は、歴史を見る時、キリスト教を通して世界でなされた事は巨大であったことを語り、しかし、現代はポストキリスト教時代であることを示し、「かつてのキリスト教国は物質主義・世俗主義を吸い込み、それらがもたらす雰囲気が世界が覆っています。今日の政府は腐敗しています。貧困、病気、教育、霊的な枯渇、悪いリーダーたち、今日あるこれらの問題は過去に世界が直面してきた様々な問題と同じぐらい巨大なものです。それらに対する唯一の希望は教会です。真理を語るだけではなく、具体的に社会の問題を自分のものとし、それに応えていくことで真理を伝えなければなりません。」と語り、現在、カンパラ教会においてなされているエイズ孤児支援の働きや、内戦地域での働きについて証しした。

 ゲアリー師は証しの中で、「神は、この子供(孤児)たちの叫びを聞いています。そして、それにある人々を通して応えようとされています。その人々とは、教会です。政府ではありません。政府は、神の御声を聞く事はできません。教会が神の御声を聞くのです。」、 「私たちは神に仕えることはできません。なぜなら、神は人間に仕えられる必要の無い方だからです。唯一、私たちが神様に仕える事が出来るのは、私たちが誰かに仕えることを通してです。孤児ややもめたちを助ける事で、イエス様に仕える事が出来るのです。」と語り、その召されている者としての情熱と憐れみに会場は圧倒された。

 最後に「日本における問題は、アフリカとは違うでしょう。それは、みなさんに神様が示して下さいます。具体的、実践的に憐れみをイエスの愛と情熱を示す事が重要なのです」と語った。(JCMN事務局/清水)

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